『絶叫城殺人事件』~バラエティに富んだ6つの謎
![]() (写真はハードカバー) | |
| 書名 | 絶叫城殺人事件 |
| 著者 | 有栖川 有栖 |
| 出版社 | 新潮社 |
| 体裁 | 文庫本 |
| 価格 | ¥620 (税込) |
| 評価 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
有栖川ミステリーには、長編の濃厚な本格作品もいくつかありますが、他の作者と違ってその妙なるところは中短編でも良い作品が数多くあるところ。
この「絶叫城殺人事件」は6つの中編(短編?)が収まっています。
「黒鳥亭殺人事件」「壺中庵殺人事件」「月宮殿殺人事件」「雪華楼殺人事件」「紅雨荘殺人事件」、そして表題の「絶叫城殺人事件」。
これらの作品は、
・火村助教授(今は准教授)&小説家アリス(作者と同名)コンビシリーズ
・氏には珍しい「○○殺人事件」というタイトル
・館モノ
・夜の事件
と共通点はありつつも、バラエティに飛んだ作品が集まっており、それぞれに味わいがあって楽しめます。
特に、「黒鳥亭」と「絶叫城」の2作品は叙情的で完成度も高く、ファンの評価も高いようです。
私個人的にも、「黒鳥亭」が好きですね。
「絶叫城」に関しては、7年前に発表された作品ですが、そのテーマに関しては今現在でも考えさせられます。
この火村先生&小説家アリス(作者と同名)のコンビは、有栖川ミステリーの代表的なシリーズで、長編・短編含め、いろいろな作品で活躍しています。
鋭くて時折「闇」を垣間見せる火村と、それをフォローする人の良いアリスのコンビが絶妙で、陰惨な事件もアリスのフォローでホッとする時があります。
この魅力あるコンビを見続けたい、とシリーズを読むファンも多いのではないでしょうか。
また、有栖川作品は本格ミステリーでありながら、読みやすく感じます。
サラッと気軽に読めるし、中短編も面白いので、通勤時やちょっとミステリーに浸りたい時、時間が空いた時など、ちょっとした合間に読むことも多いです。
(サラッと読みすぎて、伏線を見逃す私・・・それも作者のワナか?)
複雑でおどろおどろしい長編ミステリーだと疲れる・・・と思っている方には、是非オススメしたい1冊です。
作者は、前々回紹介した綾辻氏と並んで新本格派として台頭、現在も執筆をこなしながらミステリー普及にいろいろと活動をされているようです。
ミステリーの執筆もさることながら、エッセイや評論なども出版されています。
氏のミステリーも面白いのですが、他にも私が好きなのが、氏の編纂したミステリーアンソロジー。
そちらは、次回ご紹介いたします♪
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