『占星術殺人事件』~奇想天外で衝撃的な本格ミステリー
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| 書名 | 占星術殺人事件 |
| 著者 | 島田 荘司 |
| 出版社 | 講談社 |
| 体裁 | 文庫本 |
| 価格 | ¥750 (税込) |
| 評価 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
前回紹介した、綾辻氏の「人形館の殺人」のあとがきかな?で紹介されていたので、読んでみたのが本作品。
長編本格ミステリーなのでかなり読み応えがあるにもかかわらず、一気に読破したのを覚えています。この作品も、私にはかなり衝撃的でした。
不思議な内容の画家の遺書、密室殺人、猟奇的な怪事件・・・と、謎が満載!
そこで活躍する、風変わりな名探偵と気弱なワトソン役の友人コンビ。
「読者への挑戦状」もついている、バリバリの本格作品!
時代背景も昭和ノスタルジーに溢れていて、舞台効果も満点!
名探偵役の占星術師・御手洗潔、ワトソン役のイラストレーター兼作家・石岡和己コンビの第一作でもあります。
「御手洗シリーズ」ということでこのコンビのシリーズ作品はいくつもありますが、「不可思議な謎vs探偵」という構図はシリーズ作品に多くあるので、本格ミステリー好きにはたまらないかも!
ストーリーが強引な部分もありますが、その吸引力も魅力の一つです。
「読者の挑戦」が入っている作品もいくつかあります。
このコンビは作品ごとに年を取っていく設定になっています。
その時代時代にあわせた作品は見事だし、最近の作品ももちろん良いけれど、コンビが若くて破天荒な行動を見せる初期作品が私は好きです。
この作品の主人公「御手洗潔」は、IQがずば抜けていて頭が良いけれど風変わりな人物です。傍若無人で人をバカにしたような態度を取る時もありますが、それは尊大で権力を持った人物を相手にしている時で、力の無い者に対してはとてもやさしい一面を見せます。
御手洗シリーズでは「不可思議な謎」が強調されることが多いのですが、平凡な弱者たちが出てきて、それを救おうとする御手洗氏が奮闘する作品がいくつかあります。
作者の島田氏のヒューマニズムが表れているシリーズでもあるかもしれません。
そんな、魅力的な主人公なので、女性読者ファンも多いようです
(私もですが
)シリーズで女性読者に人気な「異邦の騎士(御手洗と石岡の出会いの作品)」などもオススメではありますが、やはり御手洗シリーズは第一作の本作品から読んだほうが良いと思います。
本作品のトリックは、某有名少年漫画でも使われているので、そちらで目にしたことがある方もいるかもしれません。それでも、濃厚なストーリーについつい引き込まれてしまいます。
日本の本格ミステリーって、どんなもの?と言う方に是非オススメしたい作品です!
「占星術殺人事件」の改定完全版はまだ読んでいません・・・
『十角館の殺人』~「新本格ムーブメント」のきっかけ作品
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| 書名 | 十角館の殺人(新装改訂版) |
| 著者 | 綾辻 行人 |
| 出版社 | 講談社 |
| 体裁 | 文庫本 |
| 価格 | ¥730 (税込) |
| 評価 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
綾辻氏のデビュー作品にして、新本格派のムーブメントを巻き起こした、日本ミステリー界でも衝撃的な作品です。
もちろん、私自身にとっても衝撃的な作品で、すぐに他の作品も読み漁り、他の新本格の作家も読み漁り・・・この作品に出合わなければ私は日本の新本格ミステリーを読むことはなかったかもしれません。
そのくらい、「日本ミステリーって面白いかも」と思わせてくれた話です。
ストーリーは・・・
著名建築家にまつわる凄惨な事件のあった、九州にある小さな島。
そこに、大学のミステリ研究会のメンバーが訪れる。
「事件のあった島で合宿をする」という、お遊び気分で訪れた彼らを待ち受けていたものとは・・・
孤島での連続殺人、一人また一人と殺されていく中で、親しいはずの仲間達の誰が犯人なのか?
前回紹介した『そして誰もいなくなった』のモチーフが使われています。
が、そのネタを知っている人も騙され、古典ミステリ派もうならせます。
もっとも、デビュー作ということもあり、作者自身は作品の粗さが気になるようで、そんなことをあとがき(新装改訂版のほうかな?)にも書いています。
でも、私自身はその荒っぽさというか勢いみたいなところというかシンプルなところが好きなんです


この作品は、その後『館』シリーズとして続いていきます。
まだ、この館シリーズは完結していない・・・はずで、これからも次作品がでるのをファンは気長に待っています。
そして、私がこの本を読むきっかけになったのは、この表紙→
その頃は特に「新本格」の騒ぎだとかは全く知らず、本屋にヒラ積みされていた本を見て「お家の絵がカワイイ♪」という、そんな軽い気分で暇つぶしに買った本でした。
この表紙でなければ、綾辻作品に触れることはなかったかもしれません。
この表紙を書いたのは辰巳四郎氏で、残念ながら2003年に鬼籍に入っています。
その為、それ以後の作品は別の方の装丁になっています。
(暗黒館からかな?うろ覚えですが、京極夏彦氏がハードカバーの表紙を手がけていたと思います)
それから、今回写真掲載した「新装改訂版」ですが、加筆修正が特に違和感なかったので、旧文庫ファンも再度楽しめると思います。
字が大きくて読みやすく、装丁も新たになり(これはしょうがないけどチョッピリ残念)、あとがきと解説(戸川安宣氏)も新たに追加されています。解説は、旧文庫収録の鮎川哲也氏のものも残されています。
が、なんといっても一番の変更点は、「あの一行」を活かす体裁になっていること!
この部分の修正のために「新装改訂版」を買ってしまった私ですが、きっと同じようなことを思っているファンはたくさんいると思います。







